
2020年ゴットフリート ヴィルヘルム ライプニッツ賞
2020年は10名のライプニッツ賞受賞者が114名の候補者から選ばれました。分野別では人文・社会科学4件、生命科学3件、自然科学1件、工学2件となりました。それぞれにむこう7年間の研究活動費として250万ユーロが渡されます。授与式はコロナウイルスパンデミックの為、延期されています。

ロべルト・アーリングハウスが2020年周知功労賞を獲得
今年の周知功労賞はDFGとドイツ研究財団連盟から統合的水産管理の専門家であるロバート・アーリングハウス教授 (ベルリン・フンボルト大学、ライプニッツ淡水生態学・内水面漁業研究所 IGB)に授与された。科学コミュニケーションにおける幅広い活動とその取り組みが評価され€50,000が渡されました。

2020年ハインツ マイヤー ライプニッツ賞
ドイツの若手研究者に対する最も重要な賞とされるハインツ マイヤー ライプニッツ賞が今年も女性4名、男性6名の合計10名に授与されました。DFGと連邦教育研究省(Federal Ministry of Education and Research, BMBF)の指名で構成されたボンの選考委員会で受賞者が選ばれました。受賞者には5月5日ベルリンで€20,000が手渡される予定でしたが、コロナウイルスパンデミックの為、延期となっています。
2019年12月16日シンポジウムでライプニッツ賞受賞者が発表、京都
2005年にライプニッツ賞を受賞したマックスプランク量子光学研究所(Max-Planck-Institut für Quantenoptik)教授イマニュエル・ブロック先生(Prof. Dr. Immanuel F. Bloch)がEU-USA-Japan International Symposium on Quantum Technology(ISQT)のセッションで発表を行います。
EU-USA-Japan ISQTは京都ブライトンホテルで12月16・17日の2日間開催され、先生は16日のセッション2: 量子情報処理で14:05 - 14:35に「極低温原子による大規模量子シミュレーション」の発表される予定です。

公開シンポジウム「世界歴史・世界文化・世界社会」10月10・11日、伊藤ホール
2017年11月に開催した日独合同DFGシンポジウムを受け継ぎ、両国の人文・社会科学系研究者の対話を深める。初日午前中は、人文・社会科学をめぐる学術政策に関するラウンドテーブル、午後・二日目は研究交流のためのパネル・デイスカッションを行う。後者においては、言葉の壁により国外ではほとんど知られていない日本の人文学を翻訳により紹介していくことを目指す。

講演「大学と世界社会」10月12日、慶應義塾大学三田キャンパス
ルドルフ・シュティヒヴェー教授は、20世紀後半最高の社会理論家であるニクラス・ルーマンの直弟子であり、ドイツにおけるシステム理論にもとづいた世界社会研究、社会学的大学研究の第一人者であり、現代ドイツを代表する社会学者であります。シュティヒヴェー教授に大学と世界社会について講演をして頂くことは、グローバル化に直面し、迷走する日本の大学にとっても、得るものは極めて大きいと思われます。
DFGの国外事務所
ワシントン、ニューヨーク、モスクワ、ニューデリー、東京、サンパウロの国外事務所、また北京の中国・ドイツ研究振興センターを拠点に、世界中の研究先進地域で活動の場を広げ、研究者の連携強化と各国の助成期間との関係増強を図っています。
助成プログラム
DFGは科学の全分野において研究を支援しています。個々のプロジェクトや研究連携の助成、優れた研究成果に対する賞の授与、研究インフラの支援などがあります。若手からキャリアを積んだ研究者まで幅広い研究者を対象とし、とくに、若手研究者の早期自立と学界における機会均等に力を入れています。
パートナー機関
DFGは、様々な助成プログラムにおいて、日本の提携機関とともに研究の連携を支援しています。この支援は相互分担の原則に従って行われ、ドイツの研究機関に籍を置く研究者はDFGが、日本の研究機関に籍を置く研究者は日本の助成機関が担当します。
採択報告
プライオリティー・プログラム領域は実社会のデジタル化、ナノセキュリティーからランダム幾何学システムまで/次の3年間で約8,500万ユーロを拠出
プライオリティー・プログラム(SPP)に新たな14領域が2020年に加えられることが承認されました。新領域は、提出された50件の候補からDFG評議員により選ばれ、次の3年間で約 8,500万ユーロが助成されます。SPPの目的は、基本的な科学的課題、特に時事的もしくは新興研究分野に関係するところで挑戦することです。 すべてのプログラムは学際性に富み、革新的な手法の適用が顕著です。SPPでは早期キャリアサポートを特に重視しています。また、男女共同参画戦略の適用が求められています。SPPは、通常に6年間助成され、現在、合計97領域が助成されています。
協力研究センター領域は腸肝軸、警戒思考から機械接合性適応過程連鎖まで/次の4年間で約 1億6,400万ユーロを助成
ドイツの大学でのトップレベル研究をさらに支援する為、14件のCRCがボンで開催された助成委員会で新たに承認されました。新しいCRCには、2019年7月1日から4年間で約1億6,400万ユーロの資金が提供されます(含22%の間接経費)。そのうち6件はCRC/Transregiosであり、複数の大学に跨るものです。助成委員会では新規に加え5件CRC/Transregiosを含む27件の延長申請も承認しました。CRCは、研究者が革新的な複雑で長期に亘る研究を追求することを可能にし、同時に研究者が在籍する研究機関の発展を支援するものです。CRCは最長12年まで助成されます。2019年7月現在、DFGは合計278件を助成しています。
大学院プログラム医療分野でのデジタル信号による人工網膜からバルト海地域での転換期まで、幅広い研究領域/次の4.5年間で約5,600万ユーロの助成
DFGはキャリア初期の研究者のさらなる支援を強化するため、新たに11の大学院プログラム(RTG)を設置します。2020年10月から4.5年間、22%の間接経費を含む約5,600万ユーロが助成されます。採択されたうちの1件はエストニアとノルウェーの大学との国際共同大学院プログラム(IRTG)で、共同研究が行なわれる予定です。助成委員会は今回10件の延長申請と11件の新規申請の採択を決定しました。大学院プログラムは体系化された研究と学位取得プログラムを通して、博士課程の研究者に博士号取得の機会を提供しています。DFGは現在合計219の大学院プログラムを助成しており、うち36件が国際大学院プログラムです。
プレスリリース
国の研究情報基盤整備事業(NFDI)第一回目の公募では9件のコンソーシアムの採択を決定
ドイツの研究情報基盤整備事業(NFDI)は科学と研究データの体系的な管理、長期にわたる保存、バックアップやアクセスのしやすさ、国内外のデータとのネットワーク構築を目的としたもので、合同科学会議(GWK)は6月26日に最終助成判断を行い、9件のコンソーシアムの採択を決定しました。
今後2年にわたり、さらに2回の公募が実施され、全体で最大30件の採択が予定されています。
周知功労賞20周年周知功労賞(Communicator Award)は、2000年から毎年授与されており
授賞20周年の今年、DFGとドイツ研究財団連盟は、卓越した科学コミュニケーションの認識により重点を置くこととしました。科学コミュニケーションにおいて特に創造的で、新しいことを、前向きに道を切り開き、適切かつ効果的な方法で対象者にアプローチできる研究者が、今は注目を集めています。研究者はまた、研究の社会的側面を認識し、公的な議論、意見形成、意思決定のプロセスにその知識を貢献していく必要があります。賞金は、受賞者の社会貢献活動を支援し、新しいプロジェクトの実施を可能にするものです。
エクセレンス戦略の選定結果エクセレンス委員会が最終選考で57のエクセレンス・クラスターを選出
ドイツ国内大学のトップレベル研究の強化を図る連邦・州によるエクセレンス戦略において、新たなエクセレンス・クラスター(先端研究施設)が決定しました。国内外の学者と、連邦・州の学術関連省の大臣から構成されるエクセレンス委員会は、2018年9月27日、ボンで88件の申請から57件を助成対象のエクセレンス・クラスターとして選出しました。