DFGのシュトローシュナイダー会長がSTSフォーラムとファンディング機関長会合に出席(京都)

科学と社会の役割に関する学術政策を議論

京都では毎年10月に、科学・学術政策において世界的に重要な会合が2つ開催されます。その一つであるSTSフォーラム(科学技術と人類の未来に関する国際フォーラム)では、オープニングの総会で安倍晋三首相が基調講演を行い、国際的な学術政策で現在話題のテーマを取り上げた全体会議・分科会において世界各地の代表者が活発に意見を交わしました。

今回、DFGからはシュトローシュナイダー会長(当時、Prof. Dr. Peter Strohschneider)が参加し、10月8日に締めくくりの全体会議「人類の未来に向けた展開と持続可能性(Development and Sustainability for the Future of Humankind)」に登壇しました。シュトローシュナイダー会長は、「知識に導かれた研究も認め、研究の目的を持続可能性などの社会の目標への貢献に限定しない」多元的な学術システムに賛意を表し、「個々の研究プロジェクトへの助成を持続可能性への貢献度に応じて決定する風潮」に警鐘を鳴らしました。

今回、DFGからはシュトローシュナイダー会長(当時、Prof. Dr. Peter Strohschneider)が参加し、10月8日に締めくくりの全体会議「人類の未来に向けた展開と持続可能性(Development and Sustainability for the Future of Humankind)」に登壇しました。シュトローシュナイダー会長は、「知識に導かれた研究も認め、研究の目的を持続可能性などの社会の目標への貢献に限定しない」多元的な学術システムに賛意を表し、「個々の研究プロジェクトへの助成を持続可能性への貢献度に応じて決定する風潮」に警鐘を鳴らしました。

もう一つのイベントは、2010年から科学技術振興機構(JST)がSTSフォーラムに合わせて開催している、ファンディング機関長会合(FAPM)です。10月7日、JSTの濱口道成理事長の開会挨拶で始まった2019年の会合では、「科学と社会:新興技術に対する社会科学と人文科学の役割」がテーマに掲げられました。シュトローシュナイダー会長は、参加した世界の機関の代表者約40人に歓迎の言葉を述べ、基調講演「Responsible Research and Innovation and Emerging Technologies: Where are the Boundaries of Knowledge?」を通じて現在の課題を投げかけました。続くテーブルディスカッションでは、倫理的・法的・社会的課題(ELSI:Ethical, Legal and Social Implications)や責任ある研究とイノベーション(RRI:Responsible Research & Innovation)などの研究コンセプトについて、活発な議論が行われました。