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東京都市大学の「Girls Day」訪問

将来の若手研究者がアカデミックキャリアと家庭の両立について考える

ドイツと日本の教育・学術制度は大きく異なりますが、研究・学術分野に女性が少ないという点はとてもよく似ています。両国とも大学卒業時の男女比はほぼ同じですが、博士課程以降はキャリアが高くなるほど女性の比率が下がっていきます。

その結果、研究に携わる女性の比率は日本ではわずか15%、ドイツでも25%にすぎません。教授職における男性比率は日本が86%、ドイツが80%で、とくに理系(STEM:科学、技術、工学、数学)分野において男女の差が最も顕著となっています。

ハイテク産業国家として、ドイツも日本もとりわけ理系分野においてハイレベルな教育を受けた専門家、研究者、開発者を必要としています。そこで両国とも、大学の理系分野や技術職においてより多くの女子学生、女性を獲得することを目指しており、少子高齢化対策という点とは別に人材プールの拡大に取り組んでいます。

フリーデリーケ・アイッセル助教(JProf. Dr. Friederike Eyssel)

ビーレフェルト大学のフリーデリーケ・アイッセル教授

© Tokyo City University

DFGでもドイツの学術制度における研究者の男女共同参画に力を入れており、2002年からはDFGの定款の第1条で「学術における男女平等」を保障しています。

ドイツでは企業や教育機関、研究機関が女子中高生向けに毎年「Girls' Day」と呼ばれるイベントを開催しています。日本でも、女子中高生に大学での、とくに理系分野での学術キャリアを目指してもらおうと、大学や研究機関が「Girls Day」を開催しています。

8月6日、東京都市大学が「Girls Day」を開催し、ビーレフェルト大学のフリーデリーケ・アイッセル教授(Prof. Dr. Friederike Eyssel)とDFG日本代表部 代表補佐のミラ・バウアサックスが約30名の中高生、大学生、研究者の前でドイツに始まる学術(政策)と研究に関するそれぞれの経験について講演を行いました。ビーレフェルト大学のCOE「認知的インタラクション(Cognitive Interaction Technology)」の研究グループ「認知的インタラクションにおける性別と感情」でリーダーを務めるアイッセル教授は、数年前から大阪大学との共同研究のために定期的に来日して作業にあたっており、日本の大学の職場環境にも通じています。また、ニューヨーク大学アブダビ校の客員准教授も務めており(今年12月末まで)、アカデミックキャリアの成功に(国際的な)ネットワークがいかに重要であるかというアイッセル教授の講演は、聞き手にとって非常に説得力のあるものとなりました。日本では、海外滞在に対してもっとオープンになるよう若手研究者に働きかけているためです。東京都市大学でも、オーストラリアのパースにある提携大学での学習を実施するなど、学生に海外初体験の機会を提供しています。

男女共同参画室の岡田往子室長(原子力研究所准教授)

男女共同参画室の岡田往子室長(原子力研究所准教授)

© Tokyo City University

同大学は工科大学を前身とすることから、男子学生が80〜90%を占めています。そのため、今回の「Girls Day」も参加者の半数以上が男性となりました。女子学生は、数の上では少数派でも理系分野で学ぶことに何の支障もなく、勇気を出して意見を言えば聴いてもらえると話していました。講演を聴いた中高生、大学生は、アカデミックキャリアへの道にあるハードルは情熱があれば、越えることが出来るという印象を抱いたようです。

参加者は、講演を行ったアイッセル教授とバウアザックス、さらに今回の主催者である男女共同参画室の岡田往子室長(原子力研究所准教授)、DFG日本代表部 副代表の長谷彩希、アシスタントの佐藤愛子とともに、各自の人生設計においてどうすればアカデミックキャリアと家庭を両立させられるか、またそれに際して女性と男性にはどんな枠組条件や支援が必要かについて意見交換を行いました。

「Girls Day」は、有志で参加した三木千壽学長からの挨拶で締めくくられました。同学長を含め、参加者全員にとって意見、経験、アイデアを交換できた有意義な一日となり、今後の同様の機会に期待が寄せられました。今回の参加者の中から、近い将来ドイツへ留学する学生が出てくるかもしれません。

集合写真

集合写真

© Tokyo City University

学術における男女共同参画の促進

2002年からはDFGの定款の第1条で「学術における男女平等」を保障しています。